奇妙な事件が次々と発生する浅草の街。アサ子は街に散りばめられた江戸東京博物館の収蔵品を手がかりに、6つの事件の真相に迫る。
事件を解決するごとに、少しずつ明らかになるアサ子の失われた記憶と家族の秘密。浅子とともに、大正時代の浅草で繰り広げられる謎めいた事件の数々に挑み、失われた過去を蘇らせよう。

失われた自身の記憶を探す18歳の少女。漂うキラキラに導かれ、人々の出来事や過去を読み取る不思議な能力の持ち主。女学校卒業後、父の友人が営む浅草の探偵社に飛び込み、見習い探偵となる。一見すると天然で周囲を困惑させることもあるが、芯の強さと鋭い洞察力を併せ持つ。

生まれも育ちも浅草の45歳。鋭い観察眼と推理力で「浅草の名探偵」と呼ばれている。温厚な人柄だが、事件となると冷静沈着。友人の娘アサ子の不思議な力に興味を持ちつつ、彼女を危険から守ろうとする父親的な一面も。

浅草の尋常小学校に通う活発な少年。ひろった猿と共に行動している彼から、賽銭泥棒の鍵を握る意外な証言が。

岡本太郎の母としても知られる歌人、仏教研究者、小説家。行方不明の黒猫に大きなヒントが。

奇妙な事件に惹かれる推理作家。洋食屋店主事件に興味を示し、アサ子の捜査に協力する。

儚げな美人画で人気の画家。愛猫を探す中でアサ子と出会い、絵に隠された記憶の断片が事件の真相へと導く。

夜な夜な浅草十二階に姿を現す、不思議な仮面をかぶる怪人。アサ子の失われた記憶と密接な関係があるらしい。